高齢者が安心して利用できるトランクルーム選びのポイント
日本人の平均寿命は年々伸びて、「人生100年時代」になるといわれています。ちなみに、2007年に生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されているほどです。
国の施策でも人生100年時代を見据えた取り組みが行われており、「長寿国ニッポン」らしさといえるかもしれません。
この「長寿」というキーワードで大事なのが、健康寿命です。寝たきりで長生きしているのと、100歳になっても元気ハツラツで日々を楽しみながら生きているのとではまるで様相が変わってきます。
最近ではこの健康寿命への意識と啓発が高まり、すでにシルバー世代を迎えた方々は無論のこと、これから高齢者の仲間入りする世代にも健康に対する関心事として定着しつつあるようです。
そうした背景もあり、一般的にシルバー世代をいわれてきた65歳以上も、いまや高齢者とは呼べなくなってきつつあります。
シルバーに関する割引やサービスなどの対象年齢も70歳以上としているところも増えてきているようで、これも長寿国らしさなのかもしれません。
また、アクティブな高齢者が増えるにともない、今後はますますセカンドライフへの関心が高くなり、充実した第二の人生を楽しみたいというニーズが広がっていきそうな気配があります。
セカンドライフを楽しむ上で真っ先に思い浮かぶのが、趣味への関心かもしれません。
あるいは、リタイアをきっかけに新天地に移住して、のんびりと第二の人生を楽しみたいという考えをお持ちの方も少なくないようです。
余生というよりも、もっと前向きなスタンスでのセカンドライフ。
そんなセカンドライフを実現する際に、おぼえておいていただきたいのがトランクルームです。
ご高齢になるということは、人生経験を積み重ねてきたということ。
それだけにお持ちの品々に対する愛着もひとしおではないでしょうか。
「もう使わないけど、捨てるには忍びない」
「これまで生きてきた人生の証として残しておきたい」
「ゆくゆくは子供や孫に受け継いでもらいたい」
かといって、自宅の限られたスペースでは保管するにしても限界があります。
これから新しく趣味を始めるとしたら、そのための道具などでますます保管スペースが狭まってしまうかもしれません。
そんな折に重宝するのが、手軽に荷物を預けて保管することができるトランクルームになります。
トランクルームには屋外型のコンテナタイプのトランクルーム、ビルなどの建物に入っている屋内型トランクルーム、送られた荷物を運営会社が保管してくれる宅配型トランクルームの3つがあります。
それぞれの長短を簡単に説明すると、次のようになります。
①屋外型トランクルーム
メリット:収納力がありコスト的にも格安。地方で展開している運営会社も多い。
デメリット:空調設備が整っていない場合が多く、高温多湿に弱い荷物は不向き。セキュリティ対策は取っているが、他の2つと比べると防犯面が弱い。
②屋内型トランクルーム
メリット:空調設備が完備しているところが多く、防犯カメラなどで24時間監視するなどセキュリティ対策も万全。半畳ほどのスペースから用意してあり、少ない荷物からある程度の量の荷物も収納可。
デメリット:屋外型に比べてコスト面が若干高いこと。収納力も屋外型に比べて低い傾向にある。
③宅配型トランクルーム
メリット:運営会社が管理してくれるため、荷物の保管環境やセキュリティ面がもっとも安心。
デメリット:荷物の大きさに制限がかかることがある。荷物の出し入れに時間がかかったり、費用がかかったりすることがある。
お預けする荷物の種類や目的、コスト的なことを考えると一長一短といえるかもしれません。
そこでご高齢のお客さまにマッチしたトランクルームを選ばせてもらうとしたら、屋内型トランクルームになります。
屋内型トランクルームは駅周辺などのロケーションにあることが多く、最寄り駅など距離的な不便をあまり感じることがないと思われます。
空調設備が整っていれば、デリケートな荷物でも安心して預けることができます。
また、屋内型トランクルームの運営会社には、高齢者の利用を踏まえて運搬業者と提携しているところもあります。
この場合、荷物を梱包しておくだけで、トランクルームに運んで収納までしてくれるサービスになっています。
実はご高齢のお客さまにとって、荷物を運んだり、収納したりするのはとても労力がかかるもの。運営会社と提携している運搬業者が代行してくれるのであれば、安心して任せることができます。
そこで気になるのが、運送料金がプラスになってしまうのでという懸念です。
その負担についても、運営会社によっては割引キャンペーンを実施するなどして顧客満足度の向上に努めているところもあるようです。
実は高齢者にもっともオススメのトランクルームは宅配型と思っていました。
理由は、この運搬作業の負担が少ないからです。
いざトランクルームを契約したのはいいけれど、荷物の梱包まではいいとして、トランクルームに運んで収納というのは大変な作業になります。
ところが、屋内型トランクルームで運搬と収納の代行サービスがあれば、その後の荷物の出し入れも楽になりますし、こちらの方がオススメという結論になりました。
トランクルームは年々需要が高まり、それにともない様々なサービスの充実を図っている運営会社も多いようです。
トランクルーム選びの際は、そうしたキャンペーン情報などをチェックするのもいいかもしれません。